【専門解説】基準法OKでも“耐震弱い家”がある!? 壁を抜く前に絶対チェックすべきこと

🛠️ “この壁だけ取れば…”が大事故になる前に考えるべきこと

リフォームでよく聞く「壁を抜いて広くしたい」「スッキリ見せたい」というご要望。
ところが、その一手間が家の構造バランスを崩し、大事故の始まりとなるケースも少なくありません。

今回は、実際のケースを交えながら、“気づかれにくい耐震の落とし穴”をわかりやすく解説していきます。


目次

  1. 「この壁だけ取れれば…」のリスク

  2. 現行基準法なのに耐震不足?

  3. “バランス”が全てを決める

  4. のび太ハウスに潜む危険性

  5. リフォームで特に注意すべき点

  6. 南向き窓と耐震の相性とは?

  7. チラシの家、耐震的に大丈夫?

  8. 耐震診断のすすめとコスト感

  9. どんな会社に依頼すべきか?

  10. まとめ:家の安全は“壁の裏”に宿る


1. 「この壁だけ取れれば…」のリスク ✳️

よくある相談がこちら。
「LDKを広くしたくて、この壁を抜きたいんです」
でも、その壁が体力壁=地震に耐える重要な構造壁だったリスクは見落としがち。

例えば鶴ヶ島市や坂戸市の新築分譲住宅でも、抜いて大丈夫かどうかを判断せずに抜かれていることも。


2. 現行基準法なのに耐震不足?

「建築基準法をクリアしているはずなのに、計算してみたら耐震等級1未満(例:0.9)
これ、実はよくある話です。

なぜなら、2025年3月までは「建築士が関与していれば耐力壁の“バランス計算”までは不要」という特例がありました。

つまり、見た目上“合法”でも構造バランスは未チェックな建物がかなり存在するのです。


3. “バランス”が全てを決める

体力壁は「たくさん入っていればOK」ではありません。
“配置のバランス”が命

例:

  • 南側に大きな窓ばかり → 壁がなくバランス崩壊

  • 北側に設備集中 → 壁が固まりすぎてアンバランス

これにより、揺れの中心がズレて“ねじれ”が生まれ、倒壊リスクが高まります。


4. のび太ハウスに潜む危険性

1階が広く、2階がその一部しかない構成の“のび太ハウス”は、一見スタイリッシュでも構造的には要注意。
上下階の直下率(直下構造)が低く、偏心や浮き構造になりやすいため、耐震力が大幅に落ちてしまいます。


5. リフォームで特に注意すべき点

  • 壁を抜いて耐震バランスを崩す

  • 補強ナシで「見た目だけ変えました」で終了

こんな工事、意外と多いのです。
補強設計や構造計算を行うかどうかが、リフォーム会社選びの分かれ目になります。


6. 南向き窓と耐震の相性とは?

人気の南向き大開口。採光バッチリで素敵ですよね。
でもその分「壁が減る→構造的に不利」です。

設計でしっかり補強(例えば東西面でバランスを取る等)しなければ、意外と耐震NGということも。


7. チラシの家、耐震的に大丈夫?

チラシで見つけた“おしゃれ”な間取りほど要注意。

  • 壁の欠け・ズレ

  • 窓だらけで体力壁少なすぎ

  • 上下階の耐力バランスが取れていない

は、耐震においては“赤信号”です。

 


8. 耐震診断のすすめとコスト感

リフォーム時こそ、簡易な耐震診断でも良いので実施をおすすめします。

目安費用:5〜10万円前後
(構造計算や補強設計込みなら10万〜30万円)


9. どんな会社に依頼すべきか?

選ぶべきは、リフォームも構造から見られる会社です。

✅ 自社に大工や設計士が在籍
✅ 構造の知識があるスタッフがいる
✅ 「取れません」と言える誠実さがある


10. 家の安全は“壁の裏”に宿る

壁を抜いて快適な暮らしを叶えるのは素晴らしい。しかし
「壁一枚」の軽さが、命に関わるレベルに影響するのが耐震です。

リフォームは
✅ 安さ
✅ 見た目
✅ そして何よりも「強く、安心な家」へ

この未来を求める設計力と施工力がある会社を選ぶことこそが、命を守る家づくりの本質です。


最後に

齊藤建設では、「壁を抜く前に家を守る」を合言葉に、構造計算・補強提案から施工まで一貫対応しています。
「壁を抜きたいけど大丈夫?」そんなご相談も、公式LINEから気軽にどうぞ。

家の安心は、壁の裏にこそ宿ります。未来に渡って強く、安心な家を、一緒につくりましょう。

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齊藤建設の ZEH普及実績と今後の目標

【新築】
2025年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH目標値は50%
2024年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は75%
2023年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は51%
2022年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は50%
2021年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は34%
2020年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は25%


【既存改修】
2025年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH目標値は50%
2024年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は0%
2023年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は0%
2022年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は0%
2021年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は0%
2020年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は0%

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