太陽光パネルとセットで語られることが多い“蓄電池”。
「電気代が0円になる!」「エコでお得!」そんな声もあれば、
「結局、元なんて取れない」「高すぎて意味がない」なんてネガティブな意見も…。
実際のところ、住宅用蓄電池の導入は本当に得なのか?
私たちが木の家づくりを通してたどり着いた答えは「得か損かではなく、“備え”としてどう考えるか」ということです。
⬛ 目次
1. 蓄電池ってどんな設備?基本の仕組み
住宅用蓄電池とは、昼間の太陽光発電で得た電気を蓄えておき、夜間や停電時にその電気を使うための設備です。
太陽が沈むと発電できなくなる太陽光パネルの弱点をカバーする役割を担います。
2. 気になる初期費用とランニングコスト
現在、蓄電池の導入にはおおよそ300万円前後の初期投資が必要です。
この価格には太陽光パネルとのセットや設置工事費も含まれますが、決して安くはない額です。
さらに蓄電池は「永久機関」ではありません。
10年〜15年で更新が必要になり、そのたびに100万円近い費用が発生することも想定しておかなければなりません。
3. 電気代で本当に“元”が取れるのか?
電気代が月1万円と仮定しても、20年間で240万円程度。
これでは300万円の蓄電池の費用を回収しきれません。
また電気代が年々下がるわけでもなく、将来的なコスト削減だけで判断するのはややリスキーです。
4. 蓄電池が本領を発揮するのは“災害時”
災害で停電した時こそ、蓄電池の真価が問われます。
家は無事でも電気が来なければ、冷蔵庫は止まり、スマホの充電もできない―それはもう「生活の崩壊」です。
蓄電池があれば、夜でも電気が使えます。照明も暖房も冷蔵庫も、家の中で日常を維持できる。
これは非常時において何よりも大きな“備え”なのです。
5. 地震・停電・液状化…埼玉でも他人事ではない理由
埼玉県では震度7クラスの活断層(深谷断層帯等)や、県南部の荒川低地に液状化リスクが存在します。
停電が長期化する可能性もあり、鶴ヶ島・川越・坂戸エリアでも備えは必須です。
6. 「夜充電できない」EVユーザーの課題と解決策
「昼間に太陽光で発電しても、車は夜に充電したい。」
これ、EVユーザーからよく聞く声です。
蓄電池があれば、昼間に貯めた電気を夜間に車に給電できます。
ただし、充電時の電力ロスや容量の制約など、しっかりとしたシミュレーションが必要です。
テスラ社の蓄電池「Powerwall」など、デザイン性と機能性を両立した製品も登場しています。
門柱の横に置いても違和感のないスタイリッシュさは、ライフスタイルの一部として魅力的です。
EVとの連携もスムーズで、未来志向の家づくりを志す方にはおすすめの選択肢です。
8. クリーンエネルギーへの関心が高い方へ
「自分の家の電気は自分で作る」
そんなエコ志向・サステナブル志向の方には、太陽光+蓄電池の組み合わせは理想的です。
電力会社に頼らず、家庭内でエネルギーを完結させる生き方は、今後さらに注目されていくでしょう。
9. コストと安心のバランスをどう取るか
確かに「元は取れないかもしれない」。
でも、命と暮らしを守るための初期投資と考えれば、高すぎる金額ではありません。
「電気がない生活なんて想像もできない」
そんな現代だからこそ、停電に強い家づくりは、非常に価値ある選択です。
10. 今後の変化を見据えて“構える”という選択
再生可能エネルギーの技術革新や、製品価格の変動も今後進んでいきます。
数年後には蓄電池がより身近になる可能性もあります。
でも、「今、できること」を一歩ずつ考えて行動する―それが大切な暮らしの“防災力”です。
📝元が取れるかより「家族を守れるか」
蓄電池に対して“元を取る”ことだけを目的にするなら、確かに慎重になるべきです。
でも、蓄電池は「命をつなぐ装置」でもある。
災害時に、
「真っ暗な夜に光を灯せる」
「冷蔵庫が止まらない」
「スマホで家族と連絡が取れる」
―その安心こそが、蓄電池の最大の価値だと私たちは思います。
今、蓄電池を検討しているご家庭には、
「得だから」ではなく、「守るために」
という視点で、導入を前向きに考えてみてほしいと思います。
そして家づくりを通じて、災害にも負けない、安心して暮らせる住まいをこれからも一緒につくっていきましょう。
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