
今回は、いま埼玉県内でも急速に深刻化している「空き家問題についてお話しします。
最近、川越市・坂戸市・鶴ヶ島市などの郊外や団地エリアでは、
親御さんの家や親族の家が、使われないまま何年も放置されているケースが目立つようになってきました。
街の一角に、誰も住まなくなった家がポツポツと増え、
時には雑草が生い茂り、郵便物が溢れ、まるでゴーストタウンのような景色に…。
「うちはまだ大丈夫」と思っていても、
ある日突然、台風で屋根が飛び、雨漏りが始まり、近隣からクレームが…なんてことも珍しくありません。
目次
-
軒天の破損 → 屋根が吹き飛ぶ危険
-
モルタル外壁の剥落 → 隣家への被害
-
配管破裂 → 放置中の「噴水事故」
-
雨漏り → 建物の腐朽・落とし穴リスク
-
雨漏り×シロアリ → 家が崩壊するルート
-
空き家への不法侵入・放火のリスク
-
地震や台風時の倒壊 → 賠償問題に発展
-
庭の草木のジャングル化 → クレーム増加
-
相続放置 → 急な請求とトラブル発生
-
「誰か住んでくれれば…」という新たな発想
1. 軒天の破損 → 屋根が吹き飛ぶ危険
まず最初にお伝えしたいのが、「軒天(のきてん)」の危険性です。
これは屋根の下にある張り出し部分の裏側ですが、空き家になると風雨にさらされ、破れたり板が剥がれたりします。
すると、そこから風が吹き込み、屋根が持ち上げられてしまうことも。テレビで見る台風被害は、実はここから始まっているケースが少なくありません。
このように小さな破損が大きな被害につながり、周囲の家や人に損害を与える可能性があります。
2. モルタル外壁の剥落 → 隣家への被害
築40年以上の家で多いのが、モルタル壁の剥落。
壁の内部に打たれた木材やラス網(鉄網)が錆びたり腐ったりして、外壁が浮き始め、やがて剥がれ落ちてしまうのです。
そのまま落下すれば、隣家の車や人への被害にもつながりかねません。劣化した外壁は「見た目」以上に危険なんです。
3. 配管破裂 → 放置中の「噴水事故」
昔の空き家では鉄管の水道配管が使われていることが多く、使用しないことで急激に錆が進行します。
冬場に水が凍結して膨張し、午後になって氷が溶けると突然“噴水”のように水が吹き出すことも。
元栓を閉めていない空き家は、近隣への浸水被害や水道料金トラブルにもなり得ます。
4. 雨漏り → 建物の腐朽・落とし穴リスク
住んでいれば気づける雨漏りも、空き家では誰も気づかないまま進行します。
上階の床に水が溜まり、下階へ流れ込む…ということが繰り返されると、床が腐って抜け落ちてしまうこともあります。
誰かが家に入った時に「落とし穴」のように抜ける危険もあり、非常に危険な状態です。

5. 雨漏り×シロアリ → 家が崩壊するルート
さらに雨漏りによって湿った木材に、シロアリが集まってくることも。
彼らは水分のある場所を好み、雨水のルートを辿るように柱へ侵入し、わずか数年で家の構造をボロボロにしてしまうのです。
ここまで進行すると、もう修復は不可能。解体・更地化しか選択肢がなくなります。
6. 空き家への不法侵入・放火のリスク
人の出入りがない家は、不審者にとって“都合のいい場所”です。
放火や不法占拠など、犯罪の温床にもなりやすく、地域の治安にも悪影響を与えます。
放置された空き家は、自分の問題だけではなく地域全体の問題になってしまうのです。
7. 地震や台風時の倒壊 → 賠償問題に発展
空き家が老朽化し、地震や強風で倒壊すると、隣接する家や車、人に被害を与える可能性があります。
この場合、所有者に損害賠償責任が問われるケースも多く、「誰も住んでないから大丈夫」では済まされません。
8. 庭の草木のジャングル化 → クレーム増加
建物だけでなく、敷地全体にもリスクは広がります。
雑草や木が伸び放題になり、視界を遮ったり、害虫やヘビの発生源になったりして、近隣からのクレームにつながります。
実際に、草木によって通行の妨げになるケースも。
9. 相続放置 → 急な請求とトラブル発生
空き家の所有者が亡くなったあと、相続手続きを放置したままになっているケースも非常に多く見受けられます。
そして放置されている間にトラブルが発生し、突然、身に覚えのない修繕費や損害賠償を請求されることも…。
自分が持っているつもりがなくても、法律上は“管理責任”が生じていることがあります。
10. 「誰か住んでくれれば…」という新たな発想
少し視点を変えてみましょう。
もし、空き家がまだ住める状態であれば、誰かに住んでもらうことで家も地域も生き返る可能性があります。
たとえば、「家賃いらないから管理してくれればOK」といったマッチングも、最近では自治体や民間でも広がり始めています。
空き家は、ただ「人が住んでいないだけの家」ではありません。
時間とともに劣化が進み、建物そのものが“凶器”や“リスク”になってしまうこともあるのです。
– 屋根が飛ぶ
– 配管が破裂する
– 犯罪の温床になる
– 隣家に損害を与える
…こういったリスクは、何もしないで放置しておくことで確実に進行してしまいます。
そして恐ろしいのは、こうした事態がある日突然、やってくるということ。
「まさかうちが…」が、現実になります。
だからこそ、
-
所有する空き家の状態を今一度チェックする
-
相続関係を事前に整理しておく
-
利活用の可能性を探ってみる
これらのアクションを、今このタイミングでぜひ始めてみてください。
放置された空き家は、周囲の迷惑にもなりますし、大切な家族に迷惑をかける可能性すらあります。
「売る」「貸す」「譲る」「取り壊す」など、方法はいくつもあります。
まずは、信頼できる地元の工務店に相談してみることをおすすめします。
私たち斎藤建設でも、空き家の管理や修繕のご相談をお受けしております。
お気軽にご相談くださいね。
【お知らせ】
このような住宅の最新情報や、省エネ住宅の実例などを発信しています。
ぜひYouTubeチャンネル登録をして、快適な住まいづくりにお役立てください。
今回ご紹介した省エネ設計の住宅は、齊藤建設で建てることができます。
埼玉県鶴ヶ島市を中心に、南は朝霞市、北は深谷市まで広く活動していますので、
省エネ住宅に関するご相談がございましたらお気軽に株式会社齊藤建設までお問い合わせください!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!
