
皆さん、家づくりを考えるときに「屋根材って何を選べばいいの?」と悩んだことはありませんか?
屋根って、色や形で「なんとなく好み」を決める方が多いのですが、
実は見た目以上に「性能」や「メンテナンス性」、「建物全体の構造やコスト」に大きく関わるとても重要なパーツなんです。
今回は、私たちが現場でよく使う代表的な屋根材3種――「ガルバリウム鋼板」「瓦(粘土瓦)」「スレート瓦(コロニアル)」について、
それぞれの特徴やメリット・デメリットを正直に、わかりやすくご紹介します。
1. 屋根材の種類は意外と少ない
実は、住宅用の屋根材って、思っているほど種類は多くありません。
よく使われているのは、主に以下の3つです。
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ガルバリウム鋼板
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粘土瓦(和瓦・平瓦など)
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スレート瓦(コロニアル)
それぞれに「価格」「性能」「見た目」「重さ」などの違いがあり、選び方次第で家づくり全体のコストや住み心地が変わります。
2. コロニアル(スレート瓦)は本当にお得?
いちばん街中で見かけるのが、この「コロニアル」と呼ばれるスレート瓦。
施工が簡単で価格も安いため、建売住宅や分譲住宅で多く使われています。
ただし、メンテナンス性が非常に悪く、10〜15年ごとの塗装がほぼ必須。
さらに、太陽光パネルとの相性も良くないため、設置の際に屋根材に穴を開ける必要があることから、雨漏りのリスクもあります。
当社ではこのリスクを考慮し、コロニアルは基本的に使っていません。
3. ガルバリウム鋼板は「軽さ」と「防錆性」が魅力
近年主流になっているのが「ガルバリウム鋼板」の屋根です。
非常に軽量(1㎡あたり約5kg)で建物に負担が少なく、見た目もシャープでスタイリッシュ。
錆びにも強く、25年以上経っても穴が開いたりするケースはほぼありません。
しかも、太陽光パネルとの相性が良く、穴を開けずに取り付けられるというメリットもあります。
ただし、断熱性は屋根材単体では期待できないので、しっかりと断熱材を施工する必要があります。
4. 粘土瓦は耐久性抜群。でも重さとコストに注意
伝統的な「瓦屋根」は、なんといっても耐久性が魅力です。
素材そのものが「焼き物」なので、50〜70年は交換不要というケースも珍しくありません。
しかも雨音が静かで、空気層があるため、断熱性・遮音性も高い。
ただし、「1㎡あたり60kg」ほどあるため、建物の構造補強が必要で、建築コストが上がることがあります。
和風デザインや重厚感のある家にぴったりですが、間取りやコストにも影響が出るため注意が必要です。
5. 太陽光との相性で選ぶという考え方
「今後、太陽光パネルを載せたい」と考えているなら、屋根材との相性はとても重要です。
コロニアルは穴を開けて固定するためリスクが大きく、ガルバニウム鋼板の“縦はぜ葺き”タイプであれば、ビスを使わずに取り付けが可能。
雨漏りリスクを抑えつつ、メンテナンス性も高くなります。

6. 音の問題、意外と見落とされがち
「雨音がうるさい家」って、意外とストレスになります。
ガルバは「バチバチ」「バラバラ」と音が響きやすい一方、粘土瓦はとても静か。
静かな暮らしを求めるなら、屋根材の遮音性にも注目してみてください。
7. デザイン重視派は「全体のバランス」で選ぼう
屋根材は、家全体のデザインバランスにも大きく影響します。
和風の家には瓦がよく似合いますし、シンプルモダンならガルバのシャープな質感がマッチします。
最近はガルバを外壁材として使う家も増えており、全体をトータルコーディネートすることも可能です。
8. メンテナンスコストは30年後に差が出る
「初期コストが安い」屋根材ほど、後々のメンテナンスが必要になります。
コロニアルは数十年で再塗装・交換が必要になりますが、ガルバや瓦は30年〜50年持つと言われています。
ランニングコストも踏まえて、長期的な視点で選ぶのがポイントです。
9. 建物構造にも影響する「屋根の重さ」
屋根が重くなると、柱・梁・土台などの構造材も太く・強くしなければなりません。
その分、コストアップや間取りの自由度にも影響が出ます。
逆にガルバのような軽い屋根は、構造の負担が少なく、地震にも強い家づくりが可能です。

10. 地元で建てるなら「施工実績のある工務店」に聞こう
屋根材の選定は、建てる場所の気候や湿気、周辺環境にも左右されます。
例えば、川越や鶴ヶ島のような内陸部では「塩害の心配はない」ため、ガルバは非常に適しています。
地域特性を知る地元の工務店なら、その土地に合った屋根材や施工方法を提案できます。
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屋根は、家の「見た目」だけでなく、「快適性」や「寿命」、そして「メンテナンスコスト」にまで大きな影響を与える重要なパーツです。
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コスト優先なら「ガルバリウム鋼板」
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耐久性・静音性なら「粘土瓦」
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とにかく初期費用を抑えるなら「コロニアル(でもメンテは覚悟)」
というように、それぞれに特徴があります。
私たち斎藤建設では、お客様のご予算・ライフスタイル・デザインの好み・太陽光の有無などを総合的に考えて、ベストな屋根材をご提案しています。
「どれがいいか分からない…」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
川越・鶴ヶ島で安心して永く暮らせる家づくりを、一緒に考えていきましょう。
【お知らせ】
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今回ご紹介した省エネ設計の住宅は、齊藤建設で建てることができます。
埼玉県鶴ヶ島市を中心に、南は朝霞市、北は深谷市まで広く活動していますので、
省エネ住宅に関するご相談がございましたらお気軽に株式会社齊藤建設までお問い合わせください。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!